2022年03月04日
Confluence(コンフルエンス)のクラウド移行時、Gliffyアプリはどうなるの?〜移行方法と移行後の差異・注意すべきポイント〜眞田 佳奈 sanada kana
こんにちは。リックソフトの眞田です。
先日公開したプレスリリースで、アトラシアン製品移行ご相談センターが発行する移行診断書発行件数が100件を突破したことを発表しました。
2024年2月15日のServer版サポート終了に向けて、Cloud移行が進んでいます。
Server版またはData Center版からCloud版への移行作業では、移行の難度に影響する要素のひとつにアプリの移行があります。
移行相談の中でも、アプリデータの移行方法やServer版/Data Center版とCloud版の違いなどが挙がることがあります。
アプリの移行を計画する際は、移行がどのような手順で進むのか把握しておくことで計画が立てやすくなります。
今回は、Cloud移行へのアプリの影響について、当社で導入実績が多いGliffy Diagrams for Confluenceを例に、具体的な移行方法を交えて説明します。
Gliffy Diagrams for ConfluenceをCloud版へ移行するには、いくつか条件があります。
移行に対応したバージョンよりも前のバージョンを使用している場合は、バージョンアップが必要です。
Confluence ServerまたはConfluence Data CenterからConfluence Cloudへ移行するためのツールです。
ツールはAtlassianが提供しており、現在も機能追加や修正が行われています。
Confluence Cloud Migration Assistantを使用すると、以下のデータをCloudへ移行できます。
Gliffyダイアグラムは、Confluence ページの添付ファイルとして保存されています。
Confluence Cloud Migration Assistantで添付ファイルを移行することで、ページに添付されたGliffyダイアグラムを移行できます。
移行前と移行後で画面表示や操作に大きな差はありません。
Server
|
Cloud
|
|
---|---|---|
テンプレート 選択画面 |
||
編集画面 |
Confluence Cloud Migration Assistantを使用して、ConfluenceスペースをAtlassian Cloudへ移行します。
Gliffyダイアグラムは添付ファイルとして移行されます。
今回の検証で使用したConfluence Serverの情報を記載します。
項目
|
情報
|
---|---|
7.15.0 | |
OS | CentOS 7 |
Java | AdoptOpenJDK 11.0.12 |
データベース | PostgreSQL 11.14 |
項目
|
情報
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---|---|
Gliffy Diagrams for Confluenceのバージョン | 9.4.2 |
Confluence Cloud Migration Assistant のバージョン | 3.3.2 |
Atlassian MarketplaceからGliffy Diagrams for Confluenceをインストールしておきます。
Confluence ServerでAtlassian MarketplaceからConfluence Cloud Migration Assistant をインストールします。Confluenceのアプリの管理画面からインストールすることもできます。
Confluence 6.13 以降の場合、事前にインストールされていますので、この手順はスキップできます。
Confluence Cloud Migration Assistantが最新版でない場合は、「アップデート」をクリックしてアップデートします。
管理画面の左側に表示される管理メニューのATLASSIAN CLOUDセクションから「移行アシスタント」をクリックします。
「MANAGE YOUR MIGRATION」をクリックします。
「Create new migration」をクリックして移行設定を開始します。
画面に従って移行先のCloudサイトURLを選択します。
移行するデータを選択します。
ここでは、
を指定しました。
移行するスペースを選択します。
ここでは、すべてのスペースを移行対象にしました。
エラーのチェックをします。
エラーが発生した場合は、事前に解決しておきます。
下図の警告は、移行予定のグループが既にCloudサイトに存在している、という警告です。
エラーを解決したら、移行するデータを確認して移行を実行します。
移行が開始すると、ステータスが「RUNNING」に変わります。
「COMPLETE」に変わると移行完了です。
移行が完了したら、Confluence Cloudで移行結果を確認します。
ConfluenceページへのリンクがGliffy ダイアグラムに含まれる場合、移行してもConfluence Cloudのページを指すリンクに置き換わりません。
移行後は、Confluence Cloudのページを指すようにリンクを修正する必要があります。
他ページへのリンクを含むGliffyダイアグラムをConfluence Cloudへ移行すると、リンクは移行前のConfluence Serverインスタンス内のページを指したままになります。
例:
独自の図形、画像、ロゴなどで作成したcustom shape librariesは移行されません。そのため手動で画像ファイルを追加する必要があります。
custom shapeが含まれるGliffyダイアグラムを移行すると、pngイメージとして移行されるので表示はできますが、編集画面でライブラリとして使用することはできません。
Gliffy Diagrams for ConfluenceをConfluence Cloud Migration Assistant 使用してConfluence Cloudへ移行する方法をご説明しました。
ブラウザの画面から簡単に移行できますので、移行の難度は低いです。
他のアプリでも、Confluence Cloud Migration Assistantによる移行に対応しているアプリであれば同様に移行できます。ただし、移行できるアプリすべてがGliffy Diagrams for Confluenceのように添付ファイルとしてアプリのデータを保持するとは限りません。アプリによっては、移行に制限が生じる場合もあります。たとえば機能の一部がCloud版でサポートされなかったり、一部手動で移行する必要があったりします。その際は、必要に応じてベンダーが提供するドキュメントの確認や、ベンダーへの問い合わせを行う必要があります。
以上、Cloud版へのアプリの移行の参考としてご利用ください。
移行を検討する際の留意事項
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