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2017/10/19

活用!JIRA Service Desk その2- ライセンスの考え方

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犬杜inumori

犬杜

こんにちは、プリセールスの犬杜です。
連載ブログ『活用!JIRAServiceDesk』では、JIRA Service Deskのコンセプト、お勧めの機能・設定、便利なアドオンについて、数回に分けて説明したいと思います。

前回は、活用!JIRA Service Desk その1- 魅力と実力で、JIRA Service Deskの主な機能をご紹介しました。
今回は、JIRA Service Deskのライセンスの考え方について説明したいと思います。

JIRA のラインナップについて

まず、JIRAの製品ライナップについてご紹介します。
JIRAはかつては1つの製品でしたが、2015年に下記の3つのパッケージ製品として再構築されました。

  • JIRA Core      JIRAの基本機能
  • JIRA Software    JIRA Core + Software開発用の機能(カンバン、スクラムボード、開発ツール連携機能など)
  • JIRA Service Desk  JIRA Core + Service Desk機能(カスタマーポータル、SLA、自動化、FAQ連携など)

どの製品もJIRACoreがベースとなっているので、使いたい製品を組み合わせて1つのインスタンスで動かすことができます。
3製品を1つのインスタンスで動かして、ソフトウェアの開発者にはJIRA Software、問合せ窓口の担当者にはJIRA Service Desk、その他の業務担当者にはJIRA Coreのライセンスをそれぞれ割り当てるといった運用ができます。

ライセンスの考え方

JIRA Service Deskは、以下の3つの役割設定をベースとして設計されています。

  • カスタマー :問合せ元
  • エージェント:問合せ窓口担当
  • コラボレータ:問合せのエスカレーション先

カスタマー、エージェント、コラボレータという言葉はJIRA Service Desk 独自の呼び方です。
馴染みが無い表現だと思いますが、JIRA Service Deskの設定や説明では頻繁に登場するので、この先の説明を読む前に覚えておいてください。

JIRA Service Deskは、利用者の役割に適したライセンス選択することで、高いコストパフォーマンスを発揮することができます。
簡単な利用例を記載します。

エージェントが問い合わせをエスカレーションしない場合

カスタマーからの問い合わせにエージェントのみで対応する場合
JIRA Service Deskを介して、カスタマー、エージェント間で問い合わせのやり取りを行います。

エージェントが問い合わせをエスカレーションしない場合

カスタマー

カスタマーは、カスタマーポータルまたは、メールを使って問い合わせができます。
いずれの場合も原則として、JIRAにユーザ登録を行う必要がありますが、ライセンスに紐付かない形での登録となるので、ライセンス費用は発生しません。
JIRAにユーザ登録をせず、カスタマーはメールだけを使って問い合わせを行いたい。といった場合は、アドオンを追加すると便利です。
詳しくは下記のブログにてご確認ください。

お客様の悩みを解決したアドオンをご紹介:Email This Issue

カスタマー

カスタマーポータル画面イメージ ※メニューや入力項目はカスタマイズできます。

カスタマーポータル画面イメージ

カスタマーポータル画面イメージ

エージェント

エージェントは、JIRA Service Deskの全ての機能を利用できます。
JIRA Service Desk agent ライセンスが必要です。

エージェント

エージェントが照会する問い合わせ受付画面には、SLA(サービスレベル達成のための目標時間)などの付加情報が表示されます。

問い合わせ受付画面

エージェントは、カスタマーと共有するコメントと、カスタマーと共有しない内部コメントを選んで入力することができます。

内部コメント

エージェントが窓口以外の担当(コラボレータ)に問合せをエスカレーションする場合

JIRA Service Deskは、ITILの考え方を汲んでいて、カスタマーへの対応は一貫してエージェントが実施するという考えがあります。
途中で他のユーザに問い合わせをエスカレーションしたとしても、最終的にカスタマーに回答するのはエージェントです。

ここでエスカレーション先として登場するのがコラボレータです。
コラボレータは内部コメントを入力して、エージェントをサポートすることができます。
エージェントは、内部コメントの内容を整理して、カスタマーに回答します。

(コラボレータ)に問合せ

コラボレータ

コラボレータは、JIRA Service Desk では、カスタマーと共有されない内部コメントのみ入力できます。
JIRA CoreまたはJIRA Softwareのライセンスが必要です。

コラボレータ

コラボレータが照会する問い合わせ受付画面には、SLAなどの付加情報が表示されません。

コラボレータ

コラボレータは、カスタマーに共有されない内部コメントのみ入力できます。 
※エージェントが内部コメントを参考に情報を取りまとめ、共有コメントを使ってカスタマーに回答します。

共有コメントを使ってカスタマーに回答

JIRA Service Deskのモデル構成

JIRA Service DeskのAgentライセンスは、JIRA Core/JIRA Softwareの4~5倍ほどの価格となるので、
エージェントとコラボレータの分担を明確にして、 エージェントの数を絞ることで、ライセンス費用を安く抑えることができます。

例えば、社員300名の企業で社内問合せ用にJIRA Service Deskを導入した場合、以下のような構成が考えられます。
コレボレータが不要な場合は、エージェントライセンスのみの価格となります。

    

役割 ユーザ数 必要となるライセンス 価格 ※
カスタマ 300名 不要 0円
エージェント 5名 JIRA Service Desk 5Agent 289,000円
コラボレータ 25名 JIRA Core 25 User 340,000円
629,000円

※価格は、Ricksoftの2017年10月時点でのライセンス販売価格(税抜き)です。

JIRA Service Deskの利用が適しているケース

非常に大雑把ですが、カスタマーポータルが有効活用できるケース=JIRA Service Deskが適しているケースと考えると簡単です。
カスタマーポータル以外の機能については、JIRA Service Desk よりライセンスが安いJIRA Core / JIRA Softwareをカスタマイズすることによって、ある程度 代替することができます。
もっとも、使い勝手は専用製品であるJIRA Service Deskの方が優れているので、運用を考慮して最終的にどのJIRA製品を購入するか決定するのがベストです。

次回は、JIRA Service Deskの導入と最初にやるべきことについてご紹介したいと思います。

どの製品の組み合わせがベストか迷う場合、RicksoftのHPのお問い合わせフォームからご相談ください。
要件に合わせて最適な導入プランをご提案します!

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