リックソフトブログ

2022年10月18日

Jira は開発プロジェクト管理だけじゃない!営業部門・人事部門・研究開発部門での使い方

Author

上田 麻耶 Maya Ueda

上田 麻耶</mt:Var>

  

カスタマーサクセスチームから、「全社的に Jira Software を導入した管理者」のお悩みをご紹介します。

全社的にアトラシアン製品を導入することが決定し、Jira Software を使い始めました。
基本的な動作は e ラーニングやドキュメントで確認しているのですが、「管理者としてどう運用していくか」がわかりません。
全社的な導入なので、営業部門・人事部門・研究開発部門でも使えるようにしたいです。ですが、カスタムフィールドの取り扱いとか... 何をフィールドとして管理すべきか迷っています。

せっかくツールを導入したのだから、とことん便利に使い倒したいですよね~。
管理者は、ユーザー部門にヒアリングしてセットアップを行い、複数部門を取りまとめて運用ルールを決めるなど、考えるべきことがたくさんあります。
初期設定にあたり、リックソフトのカスタマーサクセスチームからは以下のご提案をいたします。

フィールドの設計はまず KPI の確認から

Jira でのフィールドはどのように設計すればいいか、何をフィールドとしてもたせてユーザーに入力させるべきか。フィールドの設計に迷ったときは、一例ですが KPI をもとにフィールドを設計してみましょう。
Jira で管理できそうな KPI として以下のものがあります。

フィールドとは
さまざまな情報を格納する入力ボックス。すべての課題には名前や説明などの既定のフィールドが付属していますが、会社固有の情報を収集するためにフィールドを追加する必要があります。
営業部門のケース
  1. 受注件数
  2. 個人営業売上単価
  3. 製品ごとの販売件数
システム開発部門のケース
  1. エラー件数
  2. テスト終了件数
ソフトウェア開発部門のケース
  1. 機能改善件数
  2. リードタイム
研究開発部門のケース
  1. 提案数
  2. 製品・サービス化件数
  3. 平均受注率
  4. 特許・実用新案登録数
人事部門のケース
  1. 応募人数
  2. 面接設定率
  3. 採用にかかった1人あたりのコスト
  4. 採用した人材の職場定着率

上記のように、まずはチームや部門で管理したい KPI を洗い出してみましょう。

KPI をもとに Jira の設計を行う

洗い出した KPI をもとに、フィールドを設けるか検討しましょう。先程の KPI の例では、以下のような設計パターンがあります。

営業部門のJira設計ケース

  1. 受注件数
    • フィールドまたはステータスで「受注」「失注」を値に設定します。
    • 課題の総数を「対応件数」として、「受注」または「失注」が選択された件数を割り出すことができます。
  2. 個人営業売上単価
    • フィールド で「売上金額」が入力できるように設定します。
    • 営業担当は、課題の「担当者」に設定します。
    • 拡張機能を利用すると、期間内の個人ごとの売上総金額や、平均売上単価をグラフ化することができます。
  3. 製品ごとの販売件数
    • フィールドまたはコンポーネントに「製品」を設定します。
    • 「受注」となった課題のうち、製品ごとの割合をグラフ化することができます。

ステータスとは
課題の進捗状況を管理するワークフローにおける課題の現在の位置を示します。「To Do」「進行中」「完了」などが既定で用意されていますが、新しく追加することもできます。
コンポーネントとは
プロジェクト固有のフィールドで、課題の分類、整理、検索に役立ちます。

システム開発部門のJira設計ケース

  1. エラー件数
    • 課題タイプで「バグ」や「エラー」を設定し、一つの課題 = 一つのバグ、エラーとして管理します。
    • 課題タイプ「バグ」「エラー」の件数が期間内に何件発生したか確認することができます。
  2. テスト終了件数
    • ステータスで「テスト終了」を設定すると、期間内にテストが終了した件数を数値化できます。
    • 課題作成日から長期間、テストが終了していないものを確認できます。

ソフトウェア開発部門のJira設計ケース

  1. 機能改善件数
    • 課題タイプで「新機能」を設定し、一つの課題 = 一つの機能要望として管理します。
    • 課題タイプ「新機能」の件数が期間内に何件発生し、何件実装できたか確認することができます。
    • フィールドで「製品」種類を設定すると、製品ごとの機能要望の発生件数も可視化できます。
  2. リードタイム
    • 「開発開始日」、および「リリース日」をそれぞれフィールド(日付ピッカー)で設定します。
    • 「リリース日」と「開発開始日」の差を Jira の自動化機能で計算して「リードタイム」フィールドに入れることで、リードタイム(日数)を表示することができます。
課題タイプとは
Jira サイト全体でチームが作業を識別、分類、報告することができます。課題タイプごとにワークフローを変更したり、入力画面を変更します。
フィールド(日付ピッカー)とは
日付を入力するためのフィールドです。小さなカレンダー形式でマウスで簡単に入力できます。Jira サイト全体でチームが作業を識別、分類、報告することができます。課題タイプごとにワークフローを変更したり、入力画面を変更します。

研究開発部門のJira設計ケース

  1. 提案数
    • ステータスで「提案」を設定すると、提案した課題数を割り出すことができます。
  2. 製品・サービス化件数
    • ステータスで「製品・サービス化」を設定すると、提案した課題数を割り出すことができます。
  3. 平均受注率
    • 営業の商談を管理する課題に、開発した製品・サービスをフィールドとしてもたせます。
    • 商談の受注・失注率から開発した製品・サービスごとの受注・失注率を割り出すことができます。
  4. 特許・実用新案登録数
    • フィールドで、「特許・実用新案登録」を設定し、選択肢に「特許未登録」「特許登録済み」を用意します。
    • 「特許登録済み」となった課題数を割り出すことができます。

人事部門のJira設計ケース

  1. 応募人数
    • 「応募がきたら課題を起票する」運用にすると、一人の応募 = 一つの課題として管理することができます。
    • 期間内の応募人数も簡単に数値化することができます。
  2. 面接設定率
    • ステータスで「書類選考落ち」「一次面談」「最終面談」「内定」などを設定すると、ステップの管理ができ、面談を通過した件数も数値化できます。
  3. 採用にかかった1人あたりのコスト
    • フィールドでコストとなるもの(時間、費用など)を設定して記録します。
    • 例えば広告費用を数値フィールドで記載したり、採用担当の作業時間を記録することで「どれくらいのコストがかかったか」を確認できます。
  4.  採用した人材の職場定着率
    • フィールド(日付ピッカー)に入社日を記録しておくことで、入社日から3ヶ月、半年、1年経過した人材がどれくらいいるか、職場定着率を数値化できます。

以上のように、計りたい KPI によって値の記録の方法が変わります。
Jira プロジェクトを設計する際には、「何を管理するのか」「それに関連する KPI はなにか」を整理して実装するとよいかもしれません。

初期設定には少し時間がかかりますが、将来的にどう管理したいかを念頭に入れてしっかり実装検討することで、のちのちの作業工数が大幅に削減できます。
導入前の初期設定にお悩みであれば、リックソフトは現場にfitした導入支援を行うオンボーディングサービス「Speedy Driving(スピーディードライビング)」を提供しています。
また導入後も、リックソフトのヘルプデスクサービスを利用できるサポートプラスサービスも提供しています。

ぜひぜひ、ご確認ください。

              
                                                       

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本ブログのカテゴリ: Jira Jira Work Management
  

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