リックソフトブログ

2021年06月23日

ITSMツールのJira Service Managementを使ってSlackを窓口としたチケット管理型ヘルプデスクを構築してみる

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大薗 輝久 teruhisa ohzono

大薗 輝久</mt:Var>

  

皆さんこんにちは。リックソフト プリセールスエンジニアの大薗です。

今回は、コミュニケーションツール「Slack」を窓口とした、簡単ヘルプデスクの構築方法についてご案内させていただきます。

リックソフトで扱っているAtlassian製品のITSMツール「Jira Service Management」では、メールまたは専用のカスタマーポータルサイトを利用して、問合せを受け付けることになります。

もちろん、「Jira Service Management」では、問合せ受付の通知やコメントのやり取りとして「Slack」を活用する方法は簡単設定で可能です。

でも、問合せを受け付ける方法としてSlackを利用するという機能まではありませんでした。

そんな時に、利用できるツールとして「Halp」というAtlassian製品があります!

■Halpとは

Halpは、Atlassian社が2020年10月に買収した企業です。

Slackなどのコミュニケーションツールのメッセージをコマンドや「絵文字」を利用してチケット化させることができ、そのチケットを一つのタスクとして管理するツールです。

今回の場合、SlackとJira Service Managementの間で利用することで、Slackをヘルプデスクの窓口に活用することができます。

設定も簡単で、以下のこの3つの手順で実現させることができます。

  1. HalpとSlackをインテグレーションさせる
  2. HalpとJira Service Managementをインテグレーションさせる
  3. Halpに「Slackで○○が起きたら、Jira Service Managementにチケットを起票する」というレシピを登録する

では、順に説明していきたいと思います。


1. HalpとSlackをインテグレーションさせる

1. 利用するSlackのワークスペースを選択する

Halpにアクセスすると、「Add Slack」というボタンが表示されているので、押下します。

そうすると、インテグレーションするSlackのワークスペースの設定を求められます。

インテグレーションさせるワークスペースを選択して、許可するだけ。とても簡単ですね♪

2. Triage チャンネルとRequest チャンネルを作る

Slackで2つチャンネルを作っていただき、それぞれのチャンネルのコメント内で「/invite @Halp」と入力すれば、Halpで利用するチャンネルとして登録することができます。

inviteの順番で、1つ目が「問い合わせを管理するチャンネル」(Triage)となり、2つ目以降が「問い合わせを受け付けるチャンネル」(Request)を受け付けるチャンネルとなります。

どのチャンネルが、Triageなのか、RequestなのかはHalp内の「Channels」メニューで確認することができます。


2. HalpとJira Service Managementをインテグレーションさせる

Halpにログインをすると、Settingメニューを開くことができます。

そのSettingメニューにある「Integrations」を開き、「Add a new Integration」のプルダウンから、「Jira Service Management」を選択し、アカウント情報を登録します。

アカウント情報登録の際に、「Jira Service Management」で、どのプロジェクトの、どの課題タイプでチケットを作るかということを設定することができます。


3. Halpに「Slackで○○が起きたら、Jira Service Managementにチケットを起票する」というレシピを登録する

そしてここからは、Halp内にレシピを作っていきたいと思います。
(レシピは、Halp内で実行させるアクションになります。)

Settingメニューの「Recipe Builder」から、「Create」でレシピを作ることができます。

Trigger:Halpでチケットが生成された時

Action:インテグレーションしているシステムにチケット同期させる

Integration:「2.HalpとJira Service Managementをインテグレーションさせる」で登録したJira Service Managementの情報を選択

Save:保存

このように簡単にHalpにチケット生成されたタイミングでインテグレーション先にチケットの内容を同期させるアクションを作成することができます。

■Slackから問合せしてみよう

実際にHalpを使って、SlackのコメントをJira Service Managementのチケットに同期させ、問い合わせしてみたいと思います。

今回は、Halpでデフォルトで登録されているレシピ、「Ticket絵文字が使われたらHalpにチケットを作る」を活用していきます。

「1.HalpとSlackをインテグレーションさせる」で作ったRequest チャンネルで何かコメントを入力してみます。

そのコメントに対して「Ticket絵文字」をつけてみますと・・・

スレッドを確認してみると

Halpが自動的にアクションしていることがわかります。

Jira Service Managementとのインテグレーションが成功していると、スレッド内のHalpの返信内に「Ticket XXXX」と表記されているのがわかります。(上図の場合、ITSM-17)

このリンクにアクセスしてみると・・・

インテグレーションしたJira Service Management画面に遷移し、チケットが生成されているのが確認できます。

あとは、このチケットを処理していけばいいというわけですね

■まとめ

今回は、Slackを窓口としたヘルプデスクの構築方法をお伝えいたしました。

Halpのレシピの作り方次第は、多様な使い方をすることができますので、Slackの可能性をさらに広げることができますね!

また、今回の場合、Jira Service Managementにチケットを同期させただけですが、Jira Service Managementのチケットにコメントをすれば、Slackのスレッドに反映されますし、Confluenceを利用したナレッジベースの案内もさせることも可能です。

もっとこんな使い方ができないかを相談したい!といった要望がありましたら、ぜひお問合せくださいませ。

                                               

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