2020年05月29日
WorkatoでSlackにOCRボットを実装する大野 智之 Tomoyuki Ohno
Slackを利用していると、アプリケーションプラットフォームとしてSlackを利用したいと考えたくなります。
また、スマートフォンを利用していると、スマートフォンに搭載されているカメラを写真撮影に限らず、様々な用途に利用してみたいと考えたくなります。
では、Slackとスマートフォンのカメラの両方を活用してみると何が出来るでしょうか。例えば、スマートフォンのカメラをスキャナ代わりし、そしてOCRでテキスト化してみる、というのはいかがでしょうか。
SlackにはOCR機能はありませんが、Workatoと様々なアプリケーションを連携することでそのような機能を実現することができます。
今回は、WorkatoでSlackにOCRボットの実装を進めてみましょう。
今回は、「WorkatoでSlackとGoogleドライブ間のファイルアップロード連携を実装する」をアレンジして進めていきます。
レシピは、上記と同じものを作成します。なお、この時点で作成したレシピはまだ開始しないでください。
※レシピ作成の際、上記で作成したレシピを開き、コピーボタンをクリックすると同じものを複製することが出来ます。
Slackアプリは前回作成したものがそのまま使えますので、上記を進めている場合、改めて作成する必要はありません。
Google Visionコネクタを追加します。
追加方法は、「WorkatoでSlackとGoogleドライブ間のファイルアップロード連携を実装する」の各コネクタの手順を参照ください。
1で準備したレシピのうち、赤枠の箇所を変更していきます。
コネクタは変更せず(Slackコネクタのままで)、以下の通り変更します。
App | Slack ※変更なし |
---|---|
Trigger event | New event ※変更なし |
Event name | file-attachment ※変更なし(Request URLに影響するため変更しないでください) |
Trigger condition | 有効にする ※変更なし |
Collapse trigger condition |
Trigger data: (の「Channel」) ※変更なし Condition: equals ※変更なし Value: 本レシピの参照先とするSlackのチャンネルのID |
5番目のアクションを「Google Vision」コネクタへ変更し、次の通り設定します。
App | Google Vision |
---|---|
Action | Read text from image |
Image content |
(の「Body」) |
Image type | Scanned document |
次に、6番目のアクションを次の通り変更します。コネクタの変更は不要です。
App | Slack |
---|---|
Action | Post message |
Channel ID/name |
(の「Channel」) |
Basic text |
(の「Text」) |
以上のようにレシピを編集していくと、次のようなレシピが完成します。
内容確認後、「Start recipe」をクリックし、レシピを開始します。
Slackクライアントを開き、画像ファイルをアップロードします。
ファイルがアップロードされると、WorkatoがGoogle Visionから取得したOCR処理結果を返します。
以上のように、Workatoを利用することで、Slackをアプリケーションプラットフォームとして活用することも出来るようになります。
また、今回はSlack上でのOCR機能をWorkatoで実現しましたが、WorkatoにはGoogleのサービスと連携可能な様々なコネクタが用意されています。
例えば、Google Text to Speechコネクタを利用すれば、テキスト読み上げを実現することが出来ますし、Google Translationコネクタを利用すれば、テキスト翻訳を実現することが出来ます。
また、Workatoではこれらのコネクタを組み合わせて利用することができますので、例えばOCR結果を翻訳してSlackへメッセージを返すような処理も簡単に、かつノーコードで実装できます。
Slackをアプリケーションプラットフォームとして活用されたい、そのようなソリューションをお探しの方は、是非Workatoをご検討ください。
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