2019年03月06日
オンプレ型のチャットツール「Mattermost(マターモスト)」を使ってみよう近藤 哲也 Tetsuya Kondo
Mattermostは、オープンソースで開発されているSlackライクなビジネスチャットツールです。
オンプレミスに運用できるため、企業のセキュリティポリシーや運用ポリシーに合わせて利用することができます。
ブラウザから利用できるWebアプリケーションだけでなく、Windows・Mac・Linuxといったデスクトップアプリケーション、iOS・Androidなどのスマートデバイス向けアプリケーションが提供されており、様々なビジネスシーンに対応します。
Mattermostには、基本的なチャット機能を備えた無償版の「Team Edition」と
企業利用で必要なセキュリティ、コンプライアンスおよび各種サポートを備えた有償版の「Enterprise Edition」があります。
「Enterprise Edition」には「Enterprise E10」と、より高度なオプションを提供する「Enterprise E20」の2つのEditionがあります。
どのEditionにおいても、チーム、チャンネル、メッセージ、添付ファイルの制限といったチャット機能を利用する上でのリソース制限はありません。
Mattermostは元々、SaaS型のチャットツールによりデータがロックインされることに悩んでいた、Mattermost社の前身であるゲーム会社によって開発され、
その後、オープンソースプロジェクトとして公開されました。現在でも開発の方針にデータをロックインしないことが掲げられています。
Mattermostのオープンソースプロジェクトのコミュニケーションにも、Mattermostが利用されていて、活発にやり取りがされています。
こちらでは開発中の最新バージョンが運用されているため、コミュニティに参加して新しい機能を触ってみることもできます。
こちらからインストーラを取得して、サーバーにインストールすることで始めることができます。
どちらのEditionのインストーラを取得するか選択できますが
Enterprise Edition のインストーラを取得してインストールすることをお奨めします。
ライセンス適用前は、Team Editionとしてそのまま利用することができますし
ライセンス適用後は、Enterprise Edition の 機能がロック解除されて、Enterprise Editionとして利用することができます。
Team Edition のインストーラでインストールした場合は、このロック解除する機能が含まれていないため
後でEnterprise Edition に アップグレードしたい場合に、Enterprise Editionのインストーラで再インストールする必要があります。
LinuxインストールとDockerインストールのどちらかを選択します。
Dockerインストールの場合は、シングル構成の「Docker Preview」とマルチ構成の「Docker Production Installation」があります。
インストール方法 | 用途 | 特長 | |
---|---|---|---|
Linux インストール | 評価用、本番用 |
|
|
Docker インストール | Docker Preview | 評価用 |
|
Docker Production Installation | 本番用 |
|
『自分のPCにインストールしてまずは機能を触ってみたい』といった場合は、「Docker Preview」インストールがお手軽です。
既にDockerがインストール済みであれば、データベース(MySQL)が同梱されたDockerイメージをワンライナーで実行することができます。
『サーバーにインストールしてみんなで利用してみよう』といった場合は、「Linux インストール」または「Docker Production Installation」が良いでしょう。
各OS毎のインストール手順、Docker Composeを利用したインストール手順が用意されています。
「Linux インストール」「Docker Preview」「Docker Production Installation」
それぞれのインストールの手順はこちらにガイドされています。
Mattermostをインストール後、URLに初回アクセスすると、管理者ユーザーの作成画面が表示されますので
画面の指示に従って管理者ユーザーを作成します。
Mattermostを利用するには、まずチームを作る必要があります。
チームはチームメンバーが情報を共有したり、共同作業をするワークスペースです。
初回アクセス時はまだチームが作成されてないので、チーム名、チームURLを入力してチームを作成します。
チームを作成すると、はじめから「Town Square」チャンネルと「Off-Topic」チャンネルが作られています。
特に「Town Square」チャンネルは必ずチームメンバー全員が参加するチャンネルになります。
Mattermostは、多言語に対応していて、もちろん日本語も利用可能です。
「Account Settings > Display > Language」から表示言語を変更することができます。
Mattermostではユーザーはそれぞれの話題ごとのチャンネルに参加してチャットします。
実際にチャンネルを作ってみましょう。
公開チャンネルまたは非公開チャンネルの「+」マークから新しいチャンネルを作成することができます。
チャンネルの名前、チャンネルのURL、目的、ヘッダーを入力して、新しいチャンネルを作成します。
チャンネルを作成すると、作成したユーザーがチャンネルの管理者となります。
チャンネルに参加する場合は、公開チャンネルであれば「追加」からチャンネルを検索して参加する
もしくは、チャンネル参加メンバーからチャンネルに招待してもらうことで、チャンネルに参加することができます。
非公開チャンネルの場合は招待のみとなります。
新しいユーザーをチームに追加したい場合は、「チーム招待用リンク」を作成して
このリンクURLをユーザーにメール等で通知して、ユーザー登録をしてもらう形になります。
このリンクにアクセスすると、ユーザー登録画面が表示され、登録すると招待したチームに参加します。
また、AD連携やSAML連携を利用したアカウント共通化やシングルサインオンを行うという手段もあります。
Mattermostにはチャットでのコミュニケーション体験を豊かにするため豊富な表現力があります。
使い方がわからなくなったら、メッセージボックスの下にある「ヘルプ」を参照してみましょう。
基本的なメッセージの書き方、返信、メンションのやり方や書式設定の方法が記載されています。
★システムの内製化のメリット・デメリットや実現に向けてのポイントを解説
★チームでの情報共有にはツールの導入がおすすめ!定着するツールの選び方を解説
★業務の属人化とは?懸念されるリスクや属人化の解消・防止方法を解説
本情報はブログを公開した時点の情報となります。
ご不明な点はお問い合わせください。
« オンプレ型のチャットツール「Mattermost」を使ってみよう(2019年03月06日)
(2019年03月08日)気になるアドオンシリーズ:Excellentable Spreadsheet for Confluence »
アトラシアン社ではサポート範囲外となっているサードパーティ製のアドオンをリックソフトのサポートではサポートします。
リックソフトのサポートは開発元が提供するサポート以上の価値があります。
ツールを導入しただけでは成功とはいえません。利用者が効果を感じていただくことが大切です。独自で制作した各種ガイドブックはツール活用を促進します。
リックソフトからライセンス購入を頂いたお客様にはガイドブックを無料進呈いたします。
ツール操作の研修だけでなく「ウォータフォール型開発」「アジャイル型開発」のシミュレーション研修も提供。
日本随一の生産性向上にも効果のある研修サービスです。
リックソフトからライセンス購入を頂いたお客様には無料招待や割引特典がございます。