2020年06月22日
【連携してみた】Workato(ワーカート)使ってkintoneとSlaesforce(セールスフォース)を連携してみた樋口 晃 Akira Higuchi
こんにちは、リックソフト プリセールス担当の樋口です。
私は最近、Workato にログインしている作業をしている時間が長いです。
Workato を利用すると今まで、プログラムを書いてサーバーを準備して実行していたシステム間連携や自動化が簡単にできます。
Workato を始めた時に、これからは好きなプログラミングなどの仕事ができなくって寂しいと思いましたが、逆でした。
今までプログラムを書いて、プログラムを書かないとできなかった仕事が簡単にできる様になってとても楽しいです。
今回は、日本では人気の kintone を Workato から使ってみましたので報告します。
Workato は、様々なサービス/ソフトウェアを連携してビジネスを自動化するサービスです。
Workato は 各ソフトウェアのREST API を利用する事で、データを取得したり更新したりします。
このため、API が利用できない場合は、対象にできない事になります。
別の方法として DB を操作する、CSV ファイルを扱うという方法もありますが、基本的には API を公開してくれないとお手上げです。
日本のSaaS は残念ながら、2020年6月現在、API を提供していない物が多いと思います。データ連携で有名な CData の調査によると、「API提供状況は海外SaaSが90%超に対して国産SaaSは約30%に留まる」となっております。
海外では API の提供は普通なのですが、日本はまだまだですね。
そんな中で 今回は国産のkintone を使ってみましたが、kintone のAPI は機能も充実していて便利でした。また、freeeではAPIエコノミー形成に向けた「freee オープンプラットフォーム」戦略を発表してくれました。
こんな動きが広がってくれれば、日本の SaaSを利用する日本の企業の生産性も上ってくれるのではないかと期待しています。
kintone は画面とDBを簡単に構築できるので、kintone を社内の共通ツールとして使っている方は多いのでは無いでしょうか?
しかしながら、kintone だけでビジネスが完結する事は少ないと思います。
財務経理、在庫管理、CRM などは専用のシステムを利用しているかと思います。
CSVにエクスポートしてインポートしたり、だれかが情報をコピー&ペーストしたりしているのではないでしょうか。
Workato を利用して、kintone と Salesforce との連携をしてみましたので、報告します。
また、Slack とも連携して、kintone の承認を Slack で実施する例も試してみました。
今回作ったレシピ(Workato では、レシピというプログラムの様な物を作ります)のイメージは下記の様になります。Salesforce でリードが登録されたら、kintoneに反映し、kintone の更新も Salesforce のリードに反映できるようにしました。
下記の緑の線が レシピになり、今回は2つのレシピを作りました。
kintoneのアプリは営業支援パックの顧客管理を使いました。
1.起動トリガー:Salesforce のリードが登録/更新された場合
上記トリガーによって起動され、以下の処理を実施します。(ただし、更新者が wokato-user の場合は対象外:これは 無限ループを防止するための処置です)
2.リードの kintoneID が登録されている場合
a.kintone のレコードを更新
3.リードの kintoneID が登録されていない場合
a.kintone のレコードを追加
b.Salesforce のリードに kintoneIDを登録
上記のレシピを実行すると、Salesforce のリードを登録・更新後 5分以内に kintone にレコードが作られます。
上記の kintone IDというのはリードのフィールドとして追加しました。
これで、Salesforce リードと kintone の顧客情報が紐づけられるので、リードの登録時だけでなく、更新時にも kintone に情報を反映できます。
同じように、kintone の顧客情報にもフィールドとして、リードIDを追加しました。
これで、顧客情報が更新された時に関連するリードに更新を反映する事ができます。
もう一つのレシピは、kintone の更新を Salesforce に戻すもので、下記の様な処理を実施します。
kintone には、webhook という機能が用意されているので、とても簡潔に記載できます。
例えば下記の様に更新処理でリードを選択すると、リードの項目を Workato が提示してくれますので、そこに 画面左に表示されている kintone の項目を嵌め込むだけで更新処理ができます。
ですが、kintone の場合は Workato コネクタが無いのでちょっと面倒です。下記のドキュメントを読んで作業をする必要が有ります。
上記のドキュメントには、レコードの登録には下記の様なサンプルが記載されています。
上記を参照して、レシピの中に下記の様な記載をする必要が有ります。フィールドコードは、顧客管理の項目名にします。フィールド値のところに Salesforce の値を設定します。
今回の様なサービス間のデータを同期するためにレシピを作成する場合は、無限ループの対策をする必要が有ります。
ユーザーが Salesforce のリードを更新した時に、Workato が検知して kintone の顧客情報を更新します。
注意しなければいけないのは、この Workato が更新した kintone の更新をユーザーの更新と間違えて処理してしまうと、
1)kintone の情報で Salesforce を更新する
2)再度 Salesforce の情報で kintone のを更新する
2)更新されたkintone情報で Salesforce を更新する...
と、ループ状態にと止まらなくなってしまいます。
今回のレシピでは、更新を実施したユーザーで判断する事にしました。
Salesforce の場合は、Workato から利用するシステムアカウントを作成して、そのアカウントの更新は無視するようにしました。
kintone の場合は、REST API からの更新は Administoratorになるので、Administrator の更新を無視するように変更しました。
2つのレシピをスタートして、Salesforce を行使すると5分程度で変更が kintone に反映されます。
同じ様に、kintone の更新も Salesforce に反映されます。
kintoneと他システムのコピー&ペーストをしている方は、一度 をWorkato を検討してみませんか?
もう一つ、Slackで承認・却下を実施するレシピを作ってみました。
Workato は Slack との連携が良く出来ていて、アプリケーションのフロントエンドとして、Slack を利用する事ができます。
交通費精算パックで申請が出たら、承認者に Slack のDMで下記の通知を送るレシピを作ってみました。
ここで、承認・却下のボタンを押す事で、kintone のステータスが更新されます。いちいち kintone にログインしなくても、Slack で処理ができます。
上記の「承認」または「却下」のボタンを押すと、下記の様なダイアログが表示されます。ここで入力したコメントは、kintone のコメントとして保存されます。
上記は、kintone の情報を更新するだけですが、最初のレシピの Salesforce との連携の様にkintone以外のシステムに情報を連携するという事もできます。アイディア次第で色々出来るでしょう。
REST API を使わなければいけないのでちょっと面倒では有りますが、Workato を利用すれば kintone の情報を検索、更新する事ができますので、もう 他のシステムとの連携でコピー&ペーストを実施する必要は無くなります。
また、Slack に通知を送って、さらにそこから kintone の情報を更新したり、他システムの情報更新する事もできます。
kintoneで案件管理をしていて、終了したら経理のシステムに連携している場合、Slackで承認するだけで 情報が経理ステムに連携という事もできます。
そのようなお困り事をお待ちの方いらっしゃいましたら、構築のお手伝いをさせて頂きたいですので、お問い合わ下さい。
今回のブログでは、kintone のREST API を利用しましたが、Workatoには Connector SDKという コネクターを作成する方法が用意されています。
次回のブログでは、kintone 用の コネクターを作って今回のレシピを置き換えてみようと思います。
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