2016/10/31
JIRA Service Deskの承認機能:JIRAServiceDesk 3.2 リリースの目玉機能の1つ!犬杜inumori
こんにちは!リックソフトの犬杜です。
2016年8月23日に JIRA Service Desk3.2.0 がリリースされて、早二ヵ月が過ぎました。
この間、2回のリリースがあり、情報としては若干鮮度が落ちる感じは否めませんが、ソフトウェアはこなれてきた頃が一番美味しくいただける。
ということで、JIRAServiceDesk 3.2 の目玉の1つ「承認機能」についてご紹介します。
従来のJIRA Service Deskでは、リクエスト元のユーザーは専用のポータル画面(以下、カスタマーポータル)から、「リクエストの作成」、「リクエストの参照」、「コメント」の3つのアクションしか実行できませんでした。
JIRA Service Deskを問い合わせのやりとりだけに利用している場合、この3つのアクションで不足は無いと思います。
では、JIRA Service Deskを使って、「申請」手続を行う場合はどうでしょうか?
申請手続きには、承認処理が付き物ですが、従来のJIRA Service Deskでは、カスタマーポータルから承認処理を実行することができません。
もちろん、「エージェント」ライセンスが割り当てられたユーザーは、JIRAのプロジェクト内で課題の承認などのステータス変更処理を実行できるのですが、承認者は一般的に申請者の上長や申請先の上長となるケースが多く、承認処理を行うためだけにエージェントライセンスを消費するのは勿体ないな、と思ってしまいます。
社内の様々な申請処理をJIRA Service Deskで実施できれば、申請の証跡が残せ、申請状況の見える化が図れるのでとても便利そうですが、エージェントライセンスを余分に購入する予算も無いし・・・
この悩みを解決してくれるのが、新しく追加された「承認機能」です。
この機能が追加されたことにより、カスタマーポータルからリクエストの承認が実行できるようになりました。
ワークフローのステータスに対して、Add Approval(承認処理の追加)を設定するだけでカスタマーポータルに承認プロセスを組み込むことができます。
*「Add Approval」の設定画面は、JIRA Service Deskのプロジェクトに設定されたワークフロースキームに紐付くワークフローに表示されます。
既存ワークフローのコピーや新規のワークフローに承認プロセスを追加する場合、該当ワークフローをJIRA Service Deskプロジェクトのワークフロースキームに追加しておく必要があります。
下記の例では、課題作成後の「AWAITING APPROVAL」ステータスに対して承認処理を追加しています。
このように、任意のステータスに対して承認処理を追加することができます。
承認内容には、下記の設定をしました。
項目 | 説明 |
---|---|
Get approvers from | 承認者設定用のフィールドを指定します。 ユーザピッカーベースの任意のカスタムフィールドが指定できます。 |
Consider approved after | トランジション実行に必要となる承認者の数を指定します。 |
Transition when approved | 承認者がカスタマーポータルのApprovedボタンを押下した際に実行するトランジションを指定します。 |
Transition when declined | 承認者がカスタマーポータルのDeclinedボタンを押下した際に実行するトランジションを指定します。 |
設定はこれだけで完了です。
申請者はリクエストを作成する際、承認者を指定します。
*承認者フィールドは、ユーザピッカーベースのカスタムフィールドです。
ユーザピッカーは、入力したユーザ名やメールアドレスの先頭が一致するユーザーを候補者としてプルダウンで表示する機能がありますが、JIRA Service Deskプロジェクトの初期設定では、この機能が使えないように制限がかけられています。
この制限は、プロジェクト設定の「リクエストのセキュリティ」で「名前かメールアドレスで顧客に閲覧を許可」を指定することにより解除できます。
承認者に指定されたユーザは、カスタマーポータルの承認一覧画面から、承認処理が必要なリクエストを確認することができます。
承認者に指定されたユーザは、リクエストの詳細画面から、「Approve(承認)」、「Decline(却下)」を実行できます。
今回は承認処理の完了に2名の承認が必要となる設定をしています。
兎谷さんの承認が完了しているので、熊野さんが承認するとリクエストが承認完了後のステータスに遷移します。
今回は、JIRA Service Desk3.2から追加された承認機能についてご紹介しましたが、このほかにもカスタマポータルから「Close」、「REOpen」などのトランジションを実行する機能も追加されています。
カスタマポータルで実行できる処理が増え、ますます便利になったJIRA Service Desk。
新しいJIRA Service Deskを使うと社内の細々とした申請処理をJIRA Service Deskに統合することができるかもしれません。
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