2018/12/21
Jira のBusinessプロジェクトをServiceDeskへ変更したいクマ!:りっくまのお便り投稿シリーズ 番外編南澤 華代Hanayo Minamisawa
このエントリーは、 Atlassian(JIRA , Confluence, Trello, Bitbucket)のTips Advent Calendar 2018 – Qiitaの24日目です
こんにちは。リックソフト ヘルプデスク担当の南澤です。
今回も リックソフトブログで一番人気?!の りっくまのお便り投稿シリーズ をお送りします。
このシリーズは、技術知識があまりなく、Jira初心者の新米プロジェクトリーダーのりっくまくんが、弊社ヘルプデスクへ悩みを相談しながら成長していく物語です。
今回は、りっくまさんからヘルプデスクにこんなお便りが届きました。
メリークリスマックマ! ぼくはりっくまです。
僕はJiraでお客さんの意見や質問を受けるプロジェクトも運営しているクマけど、お客さんから見た目が難しくてJiraで課題を作りづらいとクレームがきたクマ・・・
少し調べてみた所、Jira ServiceDeskを導入すれば、お客さんからお問合わせしやすい見た目に変わりそうだクマ。
今はJira Softwareを使っているクマけど、これにJira ServiceDeskも乗せることはできるんクマかね?
熊語が多いので、簡単に説明するとりっくまくんの質問は以下です。
答えは「YES」です。
Jira ServiceDeskのライセンスを入手し、Jira ServiceDeskのobrファイルをJira Softwareへアップロードすれば、Jira ServiceDeskの機能を追加できます!
以下のマトリクスで、インストールするJira ServiceDeskのバージョンを確認できます。
また、りっくまくんからこんなお便りが来ました。
メリクリックマ! ぼくはりっくまです。回答ありがとくま!
Jira ServiceDesk のインストールはできたクマけど、既存のJira のBusinessプロジェクト を見ると、自動化とかJira ServiceDeskで利用できる機能が追加されていないクマ。。。
既存のプロジェクトにJira ServiceDeskの機能を追加することはできるクマかね?
はい。 プロジェクトタイプをServiceDeskへ変更すれば、そのプロジェクトに対してJira ServiceDeskの機能を利用できるようになります。
リックソフトのヘルプデスクJiraのプロジェクトも、昔はJira (Software)を使っていましたが、途中でJira ServiceDeskへ切り替えています。
その時に既存のプロジェクトのプロジェクトタイプをBusinessからServiceDeskへ変更して運用しています。
この時の経験も踏まえて、プロジェクトタイプをBusinessからServiceDeskへ変更したときの注意点などを今回は詳しく説明したいと思います。
Jira ServiceDeskインストール・ライセンス適用後に、「アプリケーションアクセス」画面からエージェント機能を利用できるグループを指定します。
既存のプロジェクトにServiceDeskの機能を付けたい場合は、プロジェクトタイプをServiceDeskへ変更します。
プロジェクトタイプ変更後に、プロジェクト画面のメニューに以下のようにJira ServiceDeskの機能が追加されます。
一般的なJira ServiceDeskメニューの設定については、Atlassianさんのドキュメントにまとめられています。
設定の一部を紹介すると、例えば、「リクエストタイプ」では、カスタマーに見せるフィールド名やワークフローのステータス名を設定できます。
ここで、プロジェクトタイプをBusinessからServiceDeskへ切り替えた後に注意するべき点をまとめます。
プロジェクトタイプを切り替えると、Jira ServiceDeskの権限を考慮した新規の権限スキームが自動作成され、プロジェクトに割り当てられます。
具体的には以下のように、カスタマーの対象として「サービスデスク顧客-ポータルアクセス」、エージェントの対象としてプロジェクトロール「ServiceDesk Team」が、一般的なサービスデスクの各権限の許可先として入っています。
自分で権限スキームを作って切り替えるのもいいと思いますが、いちからServiceDeskの権限の考え方に合わせて設定するのは大変なので、自動作成された権限スキームをもとに権限設定を見直していく方法がいいと思います。
「カスタマー(質問する人)」「エージェント(質問に答える人)」「コラボレータ(助言する人、カスタマーへ返信はできない)」「プロジェクトの管理者」を明確にして、権限設定やプロジェクトロールを見直しましょう。
上記をプロジェクト権限の観点で見ると、それぞれ以下のような権限になります。
カスタマー | プロジェクトの「サービスデスク顧客」の対象になる人 |
---|---|
エージェント | プロジェクトの「サービスエージェント」権限を持つ人 |
コラボレータ | Jira Software(Core)アクセス権を持ち、かつプロジェクトの閲覧権限やコメント追加権限を持っている人 |
プロジェクト管理者 | プロジェクトの「プロジェクト管理」権限を持つ人 |
カスタマーの範囲は、プロジェクトのメニューの「顧客の権限」で決めることができます。
顧客の権限を「プロジェクトに加えられたお客様」にした場合は、プロジェクトを利用できるカスタマーを限定することができます。
例えば、権限の「プロジェクト閲覧」権限の対象が「サービスデスク顧客-ポータルアクセス」としている場合は、「ユーザーとロール」の「Service Desk Customers」ロールに含まれるカスタマーだけがプロジェクトを利用できます。
「Service Desk Customers」ロールへカスタマーをグループ単位で追加することも可能です。
または、「顧客」メニューの 「Add Customers」ボタンからもカスタマーを手動で追加できます。ただしここではグループ単位の追加はできず、個人のみの追加になります。
Businessプロジェクトの場合は、プロジェクト閲覧/作成権限を持つユーザーで、他人が作成した課題を閲覧できないように制限するには、課題セキュリティレベルを使っていました。
ServiceDeskプロジェクトの場合は、カスタマー権限のユーザーは、自分が起票した課題とリクエスト参加者/組織として共有された課題しか見られなくなります。
そのため、カスタマー同士で互いの課題を見せたくない場合は、課題セキュリティスキームは抜いてしまっても問題ありません。
(Jira Software(Core)ライセンス保有者同士で見せたくない場合は、引き続き設定しておきます)
Buisunessプロジェクトの時は、コメントの表示範囲をロールやグループに限定できました。
ServiceDeskプロジェクトの場合は、代わりに「カスタマーと共有する」「内部コメントを投稿」でコメントの閲覧対象を設定できます。
過去に表示範囲を設定したコメントはServiceDesk切り替え後も設定は引き継がれ、引き続きカスタマーには閲覧できない状態になります。
例えば、以前にサポートメンバーだけ表示対象にしていたコメントも
カスタマー側から見る画面では、非表示の状態になっています。
ServiceDeskプロジェクトへ切り替えた直後は、カスタマーは過去の自分が起票した課題を見られなくなります。
課題の「顧客リクエストタイプ」が空のままになっていることが原因です。(プロジェクトタイプ切り替え後に自動で追加されません)
課題の一括変更機能で「顧客リクエストタイプ」を付加すれば、過去課題を閲覧できるようになります。
課題の一括変更機能の使い方は、以下のAtlassianさんのドキュメントをご参照ください。
注意点としては、プロジェクトの課題タイプごとに「顧客リクエストタイプ」を付与しますので、編集対象の課題を指定するときには、プロジェクト – 課題タイプごとに絞り込むようにお願いします。
プロジェクトや課題タイプを混在して一括変更を実施しようとすると、以下の注意事項が表示され、編集フィールドとして顧客リクエストタイプを指定できません。
りっくまさん、このような回答でいかがでしょうか?
回答に加えて、弊社のヘルプデスクJiraのプロジェクトをServiceDeskタイプへ変えた時の経験も記載しました。
設定がやや複雑なので、昔のプロジェクトは使わずに、心機一転、新しいServiceDeskプロジェクトでスタートさせてもいいかもしれません。
特に権限周りの設定はデリケートなので、事前に検証環境でテストをして動作確認することをオススメします。
他にもわからないことがあったらどんどん質問してねっクマ♪
リックマへの質問コーナー
Q. クリスマスはどう過ごしますか?
A. ど・・・どうって・・・仕事するクマよっ
Q. 今年のクリスマスイブは祭日ですよ。イブもお仕事するのですか?
A. し、仕事大好きだから、仕事するクマよっ (余計なお世話だクマー 彼女ほしいクマーーー)
30日間の評価ライセンスも発行できますので、是非ご活用ください!
ご不明な点がございましたら、お気軽に弊社にお問合せください。
製品について詳しくはこちらをご覧ください。
アトラシアン社ではサポート範囲外となっているサードパーティ製のアドオンをリックソフトのRS標準サポートではサポートします。
リックソフトのRS標準サポートは開発元が提供するサポート以上の価値があります。
ツールを導入しただけでは成功とはいえません。利用者が効果を感じていただくことが大切です。独自で制作した各種ガイドブックはツール活用を促進します。
リックソフトからライセンス購入を頂いたお客様にはガイドブックを無料進呈いたします。
ツール操作の研修だけでなく「ウォータフォール型開発」「アジャイル型開発」のシミュレーション研修も提供。
日本随一の生産性向上にも効果のある研修サービスです。
リックソフトからライセンス購入を頂いたお客様には無料招待や割引特典がございます。