2017/02/17
Alfresco OneとAlfresco Community Editionの比較青地 芳彦Yoshihiko Aochi
前回、自己紹介的なブログを書いてから、間髪入れずに次のブログの依頼がやってきました。依頼を受けた時点では、時間があるなと思っていたら、もう締め切り間近。テーマもいただいているものではなくて、別のテーマで書こうと思っていましたが、結局そのままで書くことに。しかし、このテーマはどこかで見たことが。。。4年前、自身のブログに書いたことのあるテーマでした。もうそのサイトは消えてなくなったので、もう一度載せなおすにはよい機会をもらったのかもと都合のよいように考え、その時書いたもの引っ張り出して、最近のAlfresco社やコミュニティのメッセージを反映した形で書き直すことにしました。
Alfrescoには無償で提供されるものと有償で提供されるものがあります。無償のものは、Alfresco Community Editionです。
これはこちらからダウンロードして利用することができます。このCommunity EditionはAlfresco社の製品ではありません。有志の開発者の皆様に育まれているコミュニティの賜物です。これを使ってAlfrescoの機能を簡単に試すことができます。また、コントリビュータの方々が新しい機能をいち早く投入したいと取り組んでいるものなので、将来のAlfrescoの姿を後述の有償バージョンに先駆けて試し見ることができます。しかしながら、Community EditionはAlfresco社の製品テストを経てリリースが行われてはおらず、安定性についての保証はなんらありません。またAlfresco社や、そのパートナーからのサポートを受けることはできないので、大規模なユーザ、コンテンツ規模に対して導入するにはリスクがあります。Alfresco Communityが適しているのは、小規模な組織での利用、または個人的な製品評価目的といえます。
Alfresco Oneは、Alfresco社が製品として提供しているものです。Alfresco社内での製品テストも通過しているもので、安定性があります。またAlfresco Oneはサブスクリプションとして提供されるので、サポートを受けることができます。Alfresco Oneもオープンソース(サブスクリプション契約後、Alfresco Oneのソースにアクセスできます)なので、ソースコードを追うことができるユーザは、使用中に不具合があった場合に、サポートに問い合わせをしつつ、自分でも何がまずいのかを追求したり、万一Alfresco社に何かあって、製品のサポートが供給されなくなった場合においても、手元にコードがあれば保険にもなります。また、Alfresco Oneはサーバの分散構成やクラスタリングにも対応しているので、スケーラビリティが必要な、中~大規模向けの組織での利用や、冗長性が必要なシステムに向いています。
Alfresco OneとAlfresco Community Editionの比較(Alfresco社のプレゼンテーションを翻訳)
AlfrescoのビジネスモデルはこのCommunity Editionと、Alfresco Oneの両方が存在することで成り立っています。この関係は、ハチ(コミュニティーのメンバーやAlfresco社のパートナー)が蜜を集め、Alfrescoという花を咲かせてながら、養蚕者(Alfresco社)はみんなのためにすばらしいハチミツを生産するといったモデルで、コミュニティで培われたアイディアや機能が、製品版のAlfresco Oneに反映され、またAlfresco Oneで修正されたバグや追加された機能が、Community Editionに反映されてというような共存共栄の関係です。
ところが数年前、Commnunity EditionがAlfresco社の意向によってその方向性、将来性が不安視されることがありました。こうした中、Alfresco Community Editionが、Alfresco本社による、その位置づけや方向性に振り回されることなく、独立した存在として、オープンソースとして守ることを目的にOrder the Beeというプロジェクトが立ち上がりました。Order the Beeではコミュニティのメンバーが作った、役に立つ様々なスクリプトや、コンテンツモデル、ワークフロー、拡張、パッチなどを含めた Alfresco Honeycomb Edition を提供したり、有用な情報を提供しています。また、以前Alfresco社が開催していた開発者会議(DevCon)に代わって、BeeConを2016年から開催して、開発者のコミュニティを再び活性化させています。)
Alfrescoは初期導入のライセンスは不要です。その代わりに年間利用料というサブスクリプションという形をとっています。このサブスクリプションを購入している期間は、製品クオリティの高いAlfresco Oneを利用することができ、Alfresco社からのサポートや、バージョンアップの対応を受けることができます。このサポートの内容は、サブスクリプションの種類によって異なります(Starter/Business, Enterprise, Premier)。詳しくはこちらをご覧ください。これとは別に、弊社から購入されたお客様には、製品の導入サービスや、カスタマイズ、ノレッジを提供するなどのサービスを受けることができます。)
サブスクリプションで許可された期間を超えた場合や、次年度のサブスクリプションを更新しなかった場合にはライセンス切れになり、Alfresco OneはRead-onlyモードとなります。この場合には、コンテンツのアップロードや更新、削除の処理が一切できなくなります。サブスクリプションを更新すると、新しいライセンスがサポートから発行されるので、これをインストールすれば利用可能になります。
サブスクリプションの更新は管理コンソールからできます。サーバの再起動は不要です。)
Alfrescoの詳細は下記をご覧ください。
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