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データ活用の促進や生産性の向上が図れるデータ連携|
具体的なデータ連携の方法やツールの選び方を解説

2023.08.31更新日:2023.12.27

昨今さまざまなデータがビジネスにおける資源として活用されており、新たなチャンスの獲得や業務の効率化などの効果が注目されています。本ページではデータ連携のメリットや方法、ツールを選ぶ際のポイントを解説します。データ連携や分析におすすめのツールについてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

長期戦略が必要なシステム内製化とIT・DX人材の育成

データ連携とは?

データ連携とは?

データ連携とは、企業内のさまざまな場所に散在するデータにつながりを持たせ、各部署でデータを資産として有効に活用することを意味します。部署間でのデータ連携が取れれば、営業部署に蓄積された顧客データを分析して、マーケティング部署で販売戦略に活用するといったことが可能です。ただし以下のような理由から、データ連携が上手くできていないケースが見受けられます。

  • 部署ごとにデータを管理するシステムが異なる
  • 部署ごとに似た機能を持つが異なるSaaSを契約しているが、連携ができない
  • データフォーマットが統一されていない
  • データが分散している
  • データを手作業で入力している
  • データを手作業で入力するのが当たり前になっている(CSVダウンロードして一度エクセルなどで整形している)

部署をまたいだデータ連携を行うには、これらの課題をクリアすることが必要です。

データ連携がもたらすメリット

データ連携により得られるメリットは「データ活用の促進」「コスト・工数削減」「業務プロセス変更が不要」の3つが主に挙げられます。順に詳しくご紹介します。

データの活用を促進できる

データが単体として保存され他のシステムと連携が取れていない分断された状態にあることをデータのサイロ化と言います。このような状態もデータ連携により解消が可能です。データのサイロ化を解決すれば他の部署のデータを分析して活用したり、複数の部署のデータを組み合わせて利用できるようになります。

またデータ連携をすることでリアルタイムのデータ活用を可能にし、スピーディーな業務展開の実現が可能です。

コスト・工数の削減ができる

データの収集、加工、入力などにかかるコストや工数を削減できるのもメリットの一つです。データ連携をすればそれぞれの部署で行っていた手入力作業自体をなくすことができ、人為的なミスも減らせます。入力作業の工数が減る分、データの分析や戦略の立案といった作業に多くの時間を費やすことができるようになるので、企業全体の効率アップや業績アップにも寄与できるでしょう。

各部門のプロセスを変える必要がない

複数のシステム間に入ってデータを連携させるつなぎの役割を果たす仕組みを、データ連携基盤と言います。データを一元管理するのではなく既存システムをそのまま活かしつつ、データを収集し加工した上で連携させるため、業務のプロセスを変える必要はありません。既存のツールやアプリを残したままでのデータ連携が可能になり、新しいツールの学習やマニュアル作成などの負担を抑えることができます。

スムーズなデータ連携を行う方法3選

データ連携を行う際、各部署でデータ収集に使用しているツールやデータのフォーマットを事前に把握しておくとスムーズなデータ連携基盤の導入が望めます。データ連携の代表的な方法「EAI」「ETL」「iPaaS」の3つをご紹介します。

EAIツールを活用する

EAIとは「Enterprise Application Integration」の略であり、企業内で使用されるさまざまなアプリケーションを統合して連携させる仕組みのことです。

通常、オンプレミスのソリューションとして実装され、特定のITインフラに合わせてカスタマイズされます。レガシーシステムやアプリケーションの統合に活用されることが多いです。

EAIには次のようなメリットがあります。

  • ノーコード・ローコードにより直感的な操作でデータ連携作業が行える
  • 複数のシステム間の接続、データフォーマットの変換、データの配送を自動で行ってくれる
  • さまざまなシステム間でリアルタイムのデータを連携できる
  • クラウドサービスと自社内システムの連携が可能

一方でEAIツールには次のようなデメリットもあるため、導入の前には検討をする必要があるでしょう。

  • 費用がかかるため、調達予算の確保が必要
  • 大容量のデータ処理には向いていない
レガシーシステムとは?
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使い続ける場合の課題点や新システムとの連携方法を解説

ETLツールを活用する

ETLツールを活用する

ETLは先に述べた3つの中で、最も認知度が高いものではないでしょうか。
「Extract Transform Load」の略であり、散在するデータを抽出し(Extract)、用途に応じてフォーマットを変換し(Transform)、格納先に書き出す(Load)処理を行うツールです。

ETLツールはデータを収集、変換した後、DWH(Data WareHouse)と呼ばれる格納先であるデータベースに集約します。
データ分析にBIツールが普及した現在、ETLツールはDWHにデータをロードするツールとして使用されるケースが増えています。

ETLツールのメリットは以下のとおりです。

  • ノーコード・ローコードにより直感的な操作が可能
  • 複数のシステムからデータの処理を行えるので、開発工程を削減できる
  • データクレンジングと呼ばれる機能を持ち、データの重複や表記の揺れを修正し標準化できる。異なるデータベース・システム間でのデータの一貫性を保ち、ビジネスプロセスの整合性を維持し、分析業務におおいに役立つ
  • 大容量のデータを効率的に扱える

ETLツールには次のようなデメリットもあります。

  • 費用がかかるため、調達予算の確保が必要
  • 使いこなすにはSQLなどデータベース操作の知識やプログラミング、データモデリングの知識が必要となる
  • 組織内の既存ワークフローに影響を与える可能性がある

iPaaSツールを活用する

iPaaSとは「Intergration Platform as a Service」の略で、異なるアプリケーションやデータ、プロセスをクラウド環境で統合するためのプラットフォームです。APIを通じてリアルタイムのデータ統合・連携を実現し、異なるアプリ間でのデータ統合業務自動化できます。

実現できるユースケース

< 商社の営業マンのケース >

営業支援システムと在庫管理システム・販売ポイントのPOSシステムを連携し、在庫担当でなくともリアルタイムの在庫の照会を行うことが可能になります。

営業支援システムと在庫管理システム・販売ポイントのPOSシステムを連携し、在庫担当でなくともリアルタイムの在庫の照会を行うことが可能になります。▶営業部の社員は、商談中に会社に電話をかけて在庫の問い合わせをしなくても済むため、双方の業務負担を減らすことができます。営業マンは、案件を持ち帰る必要もなく、すぐに提案ができるようにります。在庫管理担当者は、在庫予想など本来の業務に集中できるようになります。

< 人事管理部のケース >

人事管理: 給与、福利厚生利用支援システム、勤怠打刻管理を異なるシステムで管理している場合、EAIツールを使用してこれらのデータを一元化できます。従業員の給与処理、出勤管理、およびレポート生成が簡素化されます。

iPaaSツールはノーコード・ローコードツールが多く、IT人材が社内にいない場合でも活用できるのが特長です。

実現できるユースケース

社内にIT人材がいる場合はスクラッチ開発も有効

スクラッチ開発とは、自社の環境に合わせてカスタマイズされた独自のプログラムを開発することを指します。自社の環境に合わせて柔軟に仕様を変更したり独自の機能を実装したりできるので、社内にIT人材がいる場合はこの方法も有効です。ただし、スクラッチ開発は要件定義から開発を一から行う必要があるため、時間とコストがかかってしまう可能性があります。

データ連携ツールを選ぶポイント

現場に定着しやすいデータ連携ツールを選ぶ際のポイントを3つご紹介します。

活用の目的や導入後のイメージを具体的に持つ

データ連携ツールを検討する際は、どのような業務で活用するのかを具体的にイメージする必要があります。データ連携により実現したい目的を明確にし、そのための機能が実装されているかという視点でツールを選びましょう。

また、現場のメンバーが使いこなせるツールであるかどうかも重要です。導入に際して研修支援があったり、ノーコード・ローコードなど専門知識がなくても活用できるツールの種類だったりすれば、導入のハードルが低いため実行に移しやすいです。

プログラムの「スパゲッティ化」を起こさないか

プログラムにおいて、命令の実行順序が複雑に入り組んでいて、処理の流れが整理されておらず把握しにくい状態を、プログラムの「スパゲッティ化」と呼びます。システム間のデータ連携においてこのスパゲッティ化を起こさないためには、データ連携を統合して管理し、連携の状態を可視化できるツールを選ぶと良いでしょう。データ連携の仕組みが複雑過ぎて属人化してしまわないか、既存システムとの相性なども注意が必要です。

セキュリティ対策を万全にする

データ連携によりシステムにアクセスする人数が増えたり、データの移行が自動化されシームレスになったりするため、セキュリティ上の問題が発生しやすくなる点が懸念されます。ツールを選ぶ際は、権限付与やデータ暗号化など必要なセキュリティ機能を備えているものが望ましいです。

自社でオンプレミスのシステムを活用している場合は、データ連携のフローが複雑化しやすいためクラウドサービスとの柔軟なデータ連携が可能なツールを選定すると良いでしょう。

「Workato(ワーカート)」を活用したデータの連携・自動化

ここまで解説してきたシステムやアプリケーション間のデータ連携を実現するのにおすすめのツールがiPaaS(アイパース)ツールの「Workato」です。Workatoはクラウド上で利用可能なサービスであり、コーディング経験がなくてもUIによる直感的な操作でデータを連携させて業務の自動化を実現できます。Workatoは他にも次のような特長があります。

  • SaaSとオンプレミス環境をつなぐことが可能
  • 「レシピ」と呼ばれるワークフロー・チャートで自動化処理をわかりやすく設計できる
  • 権限コントロールやデータ使用状況の可視化により管理者による統制が可能
  • Slackを業務自動化のフロントアプリケーションとして活用
  • 1000種類以上のアプリケーションと接続するコネクタを提供
  • API管理によりサイロ化されたアプリケーションのデータを接続可能
  • アプリケーション統合のサンプルユースケース(コミュニティレシピ)がすでに50万件以上登録されている

「Tableau」を活用したデータの加工・分析

データ連携をしたのちに企業に蓄積されたデータを上手に活用する、データ可視化・分析のためのツール「Tableau(タブロー)」も併せてご紹介します。Tableauはノンプログラミングで誰でも簡単にデータ分析ができることを目指して開発されたBI(ビジネス・インテリジェンス)ツールです。マウス操作のみで綺麗にビジュアル化されたレポートの作成が可能な他、次のような特長を持っています。

  • 豊富な種類のチャートとフィルター機能で多角度からの分析が可能
  • ダッシュボード機能によりデータを可視化して共有
  • オンプレミスの他、さまざまなクラウドサービスと接続が可能
  • GoogleやYahoo!JAPANのデータソースと連携した検索データの利用

データ連携はRicksoftへお任せください

システム間や部署間のデータ連携の重要性と連携ツールの選び方について解説しましたが、ご理解いただけましたでしょうか。Ricksoftは「Workato」のPlatinum Partnerに認定されており、Workatoの導入支援実績が豊富です。また「Tableau」のリセラーパートナーとして、ライセンス販売や導入支援サービスも行っています。社内のデータ連携にお悩みの際は、Ricksoftにぜひご相談ください。

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