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うちの会社でIT開発プロジェクトの炎上が続いているのはなぜ?
4大炎上要因と解決策

2025.02.03


現実世界では、プロジェクトが遅延する、大幅に遅れる、終わりのめどが立たないといった状態や、プロジェクトが当初の目標を達成できずに失敗に終わってしまう、いわゆる「プロジェクト炎上」が発生しています。この記事では、豪アトラシアン社が開発するITプロジェクト管理ツール「Jira」のライセンスを販売しているリックソフトの立場から、ITプロジェクトが失敗する理由と、その対策について掘り下げていきます。


もしあなたの会社で、ITプロジェクトの炎上が続いていたら、そしてそれを止めたいのであれば...ご一読ください。

ITプロジェクトの失敗の定義とは?

ITプロジェクトの失敗とは、一言で言うと「プロジェクトが目標を達成できない状態」です。 具体的には、以下のようなケースが該当します。

アジャイル開発でも炎上する!炎上トリガーの4ケース

  1. 1. 納期遅延: 予定された期限に間に合わない。初期見積もりが不正確であったり、要件変更が頻発することで遅延が発生することがあります。
  2. 2. 予算超過: 予算をオーバーしてしまい、当初の計画から大幅に逸脱する状態です。初期見積もりが不正確であったり、想定外のリスク対応が発生した場合に、予算が超過することがよくあります。
  3. 3. 品質不良: リリースされたシステムが多数のバグを含み、ユーザーに受け入れられない。
  4. 4. ビジネス価値の欠如: 成果物がビジネス上達成したい具体的な成果やゴールを達成しておらず、期待した成果が得られない。目的(=ビジネス上価値があるもの)を達成する成果物ができず、開発に費やした時間や人件費が無駄になってしまう。

これらの問題はいずれも、プロジェクトの計画と実行が適切に進行していない故に発生します。

ITプロジェクトの失敗の原因は?

ITプロジェクトが失敗する原因は「これだ」とは言い切れません。

代替の炎上案件では、様々な要因が絡まっています。以下に、炎上経験者が思わず「あるある...」と小さくうなずいてしまう代表的な要因を挙げます。

1.要件定義の不備

プロジェクトの初期段階で顧客や関係者とのコミュニケーション不足が原因で、要件・仕様が具体的ではなく、頻繁に変更されたりすることがあります。(顧客が何がほしいのかを明確化できないままという最悪のパターンもあります。)

結果として、プロジェクトチームは何を作るべきかを明確に理解できず、後工程で手戻りが多発します。コミュニケーション不足が起こりやすいのは、プロジェクトマネージャーと顧客・関係者、あるいはプロジェクトチーム全体と外部関係者の間です。

2.チーム内コミュニケーションの欠如

チーム内や関係者間の情報共有が不十分だと、誤解や期待の食い違いが生じます。この問題は、プロジェクトの進捗が遅れたり、意思決定の遅延につながります。

「決定・変更事項を決めたときの議事録が残っていない」「チャットの履歴が見つからない」「会議であのように決めたと思っていたが、その履歴が残っていない」といった意思決定の根拠が不明確な環境だと、ミスコミュニケーションが重複して発生しやすくなります。

3.過度なスコープ拡大(スコープ・クリープ、要件追加)

プロジェクトの途中、後出しで機能の追加要求があり、スコープが膨れ上がる現象です。

後出しで追加される機能を実現するため、プロジェクトが当初より複雑になります。建築途中の家をリノベーションをするようなものなので、水回りや電気配線位置が当初の設計と変えなければなりません。

そうなると、当初のリソースや期間では対応できなくなります。「今やっていることは、当初予定していたものとは全然違うものだが?」といった意見がメンバー間から出るようになります。

4.リソース不足とスキルミスマッチ

プロジェクトに必要なリソースが不足していたり、チームメンバーのスキルがプロジェクトの要件に合致していない場合、適切な進行が難しくなります。

ではプロジェクトメンバーの担当者を変えて、割り振ればいいというものでもありません。あまりに頻繁にメンバー構成を変更すると、責任の所在が不明になり、一貫性が欠如してしまいます。結果としてメンバーのモチベーションもなんとなく低下してしまい、プロジェクト成功の可能性を低減します。

流行のアジャイル開発なら、プロジェクト炎上はしないのでは?

プロジェクト管理イメージ

「プロジェクト開始前から全工程を決めるウォーターフォール開発だと遅れが発生して間延びしてしまう。炎上は起こらないのでは?」そんな意見もあるかもしれません。

アジャイル開発でもプロジェクトの炎上は起こり得ます。アジャイルは、短いサイクルで開発を進め、変化に柔軟に対応できるのが特徴ですが、それでも炎上することがあります。

アジャイル開発でも炎上する!炎上トリガーの4ケース

  1. 1. 頻繁な要求変更の管理不足: アジャイルでは要求の変化に柔軟に対応できますが、頻繁な変更が発生するとチーム内の混乱を招き、計画が定まらなくなります。 事前に要件をしっかり定義し、変更管理プロセスを明確にすることが重要です。
  2. 2. スプリントの過負荷: スプリント内のタスクが過剰になると、チームの消耗につながり、結果として品質の低下や納期遅延を引き起こします。 タスクの見積もりと負荷のバランスを適切に調整することがポイントです。
  3. 3. コミュニケーション不足: アジャイルではチームメンバー間の連携が不可欠ですが、情報共有が不足すると、方向性がズレ、顧客への提供価値が低下します。 定期的なミーティングや、進捗状況を可視化する仕組みを導入しましょう。
  4. 4. アジャイルの理解度にばらつきがある: チームメンバーがアジャイルの概念を正しく理解していないと、「なんちゃってアジャイル」になりがちです。 共通のフレームワークを定め、全員が同じ視点で開発を進めることが求められます。
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ストップ!プロジェクト炎上!..のためにできること

プロジェクトのオブザーバーとして、以下を検討してください。

  • 過去に炎上したプロジェクト管理方法やコミュニケーション方法を確認し、成功したプロジェクトと比べる。必要に応じて投資を行う:現状の改善点を明確にすることで、プロジェクトの進捗管理や関係者とのコミュニケーションを円滑にし、問題の早期発見と対応を促進します。炎上しやすいプロジェクトの環境を再考し、 「議事録がとれていない」 「設計書・仕様書の最新版の管理ができていない」「コミュニケーションツールの使用頻度が人によってバラバラ」など改善の余地が見つかるかもしれません。
  • 現場との対話を大切にする:プロジェクトチームとの定期的な対話を通じて、進捗状況や課題を把握し、迅速にサポートできる体制に変えていきましょう。 役員としてPMOやGMとの対話だけでなく、PMOやGMがチームメンバーやチームリーダーと適切な関係を築けているかを確認することも重要です。この視点を関係者が持てれば、現場での実行力がさらに向上します。
  • 現実的な目標設定:無理な納期やリソース配置を避け、現実的な計画を立てることが重要です。現場が「できる」といっても、「本当にできるか?」など、根拠を確認しましょう。
  • リスク管理を積極的に:リスクを早期に把握し、未然に対処する文化を育てましょう。これは社員・役員ひとりでできることではありません。組織全体で取り組む必要があり、PMOやプロジェクトマネージャーとの協力、全体のコミュニケーション体制の改善など、複数の役割の関与が必要です。 管理職としての責任は、こうした取り組みを推進し、リーダーシップを発揮することにあります。
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プロジェクト管理ツールや仕様書ツールの導入を検討してみては

プロジェクト管理イメージ

チームが「プロジェクト管理がメールやチャットベース」「議事録があったりなかったりする」であれば、ITツールの導入である程度解決できるかもしれません。

わたしたちリックソフトは、ITプロジェクトの場で利用されているタスク管理ツール(ITSツール/BTSツール)「Jira Cloud」、Jiraと連携した仕様書や議事録の版管理が容易にできるコラボレーションツール「Confluence Cloud」のライセンス販売と、オンボーディング支援を行っています。もしExcelを添付したメールの往復書簡を続けている状態であれば、一度プロジェクト管理ツールの利用を検討してください。

「昔似たようなチケット管理ツールを使っていても定着しなかった」というケースは、当時適切に設定がなされていなかった可能性があります。2025年現在のJira CloudはAI機能がつき課題を要約するなど「技術者なら触ってみたくなる」機能があります。リックソフトのカスタマーサクセスチームによる定着支援を上手に使って、炎上を減らしていきましょう。

Jira Cloud

チームで利用する プロジェクト管理、タスク管理ツール『Jira』

グローバルの多くのチームが利用しているプロジェクト管理ツール。
アジャイル開発だけでなくビジネス部門でも。

Confluence Cloud

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社内の情報を蓄積&活用する ナレッジマネジメントツール Confluence(コンフルエンス)

社内の資産である情報を蓄積・検索・共有できます。
社内ポータル、社内報、日報や月報管理、業務マニュアル、開発ドキュメント管理など様々な用途に活用できます。

とはいえ、ツール導入だけでは組織は変わりません。しかし、Atlassian社の製品は 「チームワーク」を築いて仕事を進める組織には必要な機能がそろっています。

組織の規模によっては、「みんなに使ってもらうこと」が課題になることもあるでしょう。 わたしたちリックソフトは、ユーザー数に応じた無償の定着支援も行っています。

「チームワーク」を築いたワークスタイルを目指したいというチーム、部門、企業は、一度ご検討ください。

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