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Jira Software,WBS ガントチャート導入事例 - ヤフー株式会社様

ヤフーではWBSガントチャート、Jiraを、全社10,000人以上が使うプロジェクト管理ツール、課題解決ツールとして位置づけています

ヤフーではWBSガントチャート、Jiraを、全社10,000人以上が使うプロジェクト管理ツール、
課題解決ツールとして位置づけています


ヤフー株式会社


ヤフー株式会社ヤフー 渡邊 豊氏、石原 進一氏にWBSガントチャート、Jiraを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

(ヤフー株式会社 について)

検索、ニュース、eコマースなど100以上のサービスを提供している日本最大級のインターネットの総合情報サイト「Yahoo! JAPAN」を運営。売上高8,537億円(2016年度)。従業員数(子会社含む) 11,595人名(2017年6月末時点)。

(※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています)

WBSガントチャート、Jiraを全社で活用

ヤフーではWBSガントチャート、Jiraをどう活用していますか。

Jiraは「全社共通の課題解決・管理システム」「開発部門向けプロジェクト管理ツール」として使っています。WBSガントチャートはガントチャートによるプロジェクト管理ツールとして活用しています。

Jiraは2015年、WBSガントチャートは2017年に導入しました。購入形態はいずれも、ヤフー本体およびグループ会社での全社活用を見据えて、「ユーザー数無制限ライセンス」としました。

Jira導入の経緯

Jira導入の経緯について教えてください。

Jira導入の経緯

Jiraはもともと開発部門用のバグ管理システムとして導入し、その後、全社共通の業務管理システムへと用途を拡大しました。

開発部門でJiraをはじめて導入したのは2015年のことです。開発の過程で発生するバグ一つ一つに対し「チケット」を発行し、それを管理することで「どんなバグが全部でいくつあって、担当は誰で、〆切はいつで、現在の進捗はどうなのか」を把握します。

Jiraを活用することで、現場開発者は「自分の手持ち作業の一覧把握」「進捗の記入(=上司への報告)」「手持ち作業(バグ解決)の消し込み」が可能になります。また管理職は「バグの現状の一覧把握」「バグ一つ一つの進捗把握」ができるようになります。

Jiraによるバグ管理の仕組みはたいへん便利であり、これに慣れるとメールやエクセルでのバグ管理には二度と戻りたくなくなります。Jiraは最初、開発部門の「一部」で使われていただけでしたが、その便利さが次第に評判になり、最終的に部門全体でJiraを導入することが決まりました。

その後、Jiraの使用範囲は、開発部門を超えて、営業、マーケティング、法務、経理など一般部門にも拡大していきました。

開発部門から全社へと利用範囲を拡大

「Jiraの活用範囲が一般部門にも拡大した」とは具体的には?

「バグ管理システム」と聞くと、開発部門でしか使えないシステムのように思えます。しかし抽象的に考えれば、それがシステム開発であろうと、営業、マーケティング、法務、経理、人事など一般部門であろうと、「計画的に達成すべきプロジェクトがあり、プロジェクト遂行の過程では対応すべき課題(バグ)があり、その課題は適切に管理する必要がある」という点は、業務構造として共通しています。ということはシステム開発のプロジェクト管理で便利に使えるツールは、他部門にとっても有用なはずです。

この見通しをもとに、Jiraの位置づけを「開発部門のプロジェクト管理ソフト」から、「ヤフーグループ全体の業務を効率化するための課題管理システム」へと拡大、再定義しました。またヤフー社員だけでなく、プロジェクトに参加する外部協力会社のスタッフもJira(およびWBSガントチャート)を使えるよう、環境を整えました。

Jiraのアクセス権の制御

外部スタッフにJiraを使わせるとき、アクセス制限はどう施しているのでしょうか。

Jiraのアクセス権限は、「社内標準のディレクトリシステムであるActive Directoryに準ずる」という形で設定されます。つまり外部スタッフであっても、Active Directoryに登録されている間は、その権限の範囲内でJira(およびWBSガントチャート)を自由に使うことができます。ただし外部スタッフは原則として、自分が参加している以外の他プロジェクトの内容を閲覧できません。

こうしたアクセス管理機能が豊富さ、Active Directoryなど他システムとの連携の柔軟さも、Jira全社導入の後押し要因となりました。

Jiraへの評価

これまで2年間、活用してみての、Jiraへの評価をお聞かせください。

Jiraはまず「検索条件を保存したフィルター機能をうまく活用することで柔軟な絞込みができる」という点が良いと思います。

「ダッシュボードによる可視化」も便利です。Jiraには、課題(バグ)管理の集計情報を各種グラフ形式にまとめ、それをダッシュボードの中で一覧する機能があります。これを使えば、エクセルでレポートを別に作る必要はありません。

またバックログやアジャイルボード機能も便利です。付箋や模造紙を使ったカンバンでは、「検索ができない」、「優先度を変更したとき、付箋を物理的に移動する必要がある」ことが難点ですが、Jira Agile ではそうした問題は発生しません。

さらに「全社での活用」という観点で見るとき、Jiraは「部門をまたがる依頼業務の管理」でも活用されています。独立した部門間で、ある部門から他の部門に「対応、作業の依頼」「支援要請」をするとき、Jiraのチケットを使えば、それら依頼業務が「どのぐらいの量あって、誰が担当していて、進捗はどうなのか」を明確に把握、管理できます。

WBSガントチャートも全社で活用

つづいてWBSガントチャート導入の活用状況を教えてください。

WBSガントチャートも全社で活用

ヤフー社内では、多くのIT開発プロジェクトが常に同時進行しています。プロジェクトの管理にはガントチャートがよく使われています。しかし残念ながらJiraにはガントチャート機能が標準装備されていませんでした。

これを補うために2017年、Jiraのプラグイン、WBSガントチャート(以下 必要に応じて「WBSG」)を全社導入したわけです。

WBSGは、プラグインなのでJiraの一部として「一体化」して動作します。つまり、ふだんの使用、運用でJiraとWBSGを分けて管理する必要はありません。

具体的には、WBSG側でプロジェクトと進捗状況を修正すると、その修正はJiraにも自動的に反映されます。逆も真なりで、Jira側の変更もWBSGにも自動的に反映されます。

WBSG導入により、Jiraのプロジェクト管理キャパシティが大幅に拡大されました。

エクセルによるガントチャート管理の限界

WBSGを導入した経緯を教えてください。

従来、社内各部門ではガントチャートが必要なとき、エクセルを使うことが多いようでした。しかしエクセルによるガントチャートには次のような問題がありました。

これらはエクセル単独の問題ですが、これに加え、Jiraの導入後に「Jiraとエクセルのガントチャートを併用する」という機会が増えると、それに伴い、「エクセルに記入した内容をJiraに手作業で反映しなければならない。逆も同様。二重管理が発生し非効率」という問題が生じてきました。

この不便、不満はJiraが便利であればあるほど強く感じることになります。この社内の不満を解消するべく、「Jiraのガントチャートプラグイン」を導入することを決めました。

ガントチャートプラグインの選定基準

ガントチャートプラグインはどのように選定したのでしょうか。

新たに導入するガントチャートプラグインには次の要件を求めました。

要件1.「ガントチャートツールとしての基本機能、使いやすさ」
新ツールの導入後は、多くの社内ユーザーがエクセルからそのツールへ移行するよう促す必要があります。それには社内ユーザーを満足させるだけの「ガントチャートツールとしての基本機能」「直感的な使いやすさ」を完備していることが最低条件となります。究極的には「エクセルでできることは新たなツールでもぜんぶできる」ことが理想になります。
要件2.「Jiraとの一体運用」

要件1で述べたことと逆の考え方になるかもしれませんが、究極のところ、どんなツールを導入しても、手軽さ、機能 ではエクセルに勝てません。それを前提にして、なお社内ユーザーに新ツールに移行してもらうには、前述の「基本機能」「使いやすさ」に加え、「Jiraと完全連動、一体運用できること」が必須です。

エクセルが局所的な手軽さで優っていたとしても、新ツールがJiraと連動、連携することで「トータルな利便性、時短力」をもたらせば、総合点でエクセルに優ることになります。この「Jiraとの連携」においてWBSGは申し分ない仕様でした。特に「Jiraデータベースのネイティブなテーブルを直接読み書きする」という仕様は秀逸です。

要件3.「サポート窓口の統一化」

新ツールとJiraのサポート窓口は一社であることが望ましいといえます。そうすれば、いわゆる「障害の切り分け」のような手間が発生しません。この点でWBSGは開発元がリックソフトなので理想的です。

Jiraの多くのプラグインソフトが外国産であり、サポートは英文のみとなります。一方、リックソフトからはメール、電話、対面などさまざまな形態のサポートを日本語で受けられます。またWBSGの「開発元」であるリックソフトには、単なる使い方サポートにとどまらず、将来のバージョンアップに関する改善要望を出していくことも可能です。

過去、プラグインソフトを導入したはよいが、「本体との相性が今ひとつで、障害が多発した」という経験があります。プラグインを導入する際、特に全社に導入するようなとき、「サポート」は最も重要な要件といえるかもしれません。

以上の要件をもとに各種製品を比較検討した結果、「WBSガントチャート」が求める要件を最もよく満たしていたので、導入を決めました。2017年のことです。

WBSガントチャートへの評価

これまで活用してみての、WBSガントチャートへの評価をお聞かせください。

WBSガントチャートは、「Jiraとの連携」「基本機能、使いやすさ」については期待通り、良好です。また実際使ってみると、「URL通知ひとつでプロジェクトメンバーと進捗状況を共有できること」「Jiraに一度、記入するだけで、WBSGも自動的に書き換わること」など、あらためて便利さとして実感しています。この他、テンプレート、進捗表示、リソース表示などの機能も便利です。

先行ユーザーからのアドバイス

現在、WBSGの導入を検討している企業に向けて「先行ユーザーとしてのアドバイス」などあればお聞かせください。

当初、WBSGは開発案件向けのツールだと思い込んでいました。しかし冷静に考えれば一般部門の業務にも使える可能性があります。今は、少しでも興味を持ってくれる人が増えたらいいなと思っています。

JiraとWBSG。いずれも開発部門に浸透させるのは比較的、容易だといえます。利用者である部門側にプロジェクト管理のニーズがあり、かつITリテラシーも高いからです。

一方、営業、マーケティング、管理など一般部門に、Jira、WBSGなどプロジェクト管理ツールを普及させるのは簡単でありません。一般部門には開発部門ほど明確な、ツールへのニーズや親近感がないからです。

JiraやWBSGなどツールに対し一般部門が示す反応は大きく次の3つに分かれます。

この中で最も人数が多いのは3の中間層(様子見)です。ツールを社内に広く浸透させるには、この層にアピールする必要があります。

オンデマンド講習会を通じて全社浸透を図る

そうした層にはどう働きかけているのですか。

現在は「オンデマンド講習会」、つまり「要請に応じて出前する講習会」を行っています。

強い関心を持たない「中間層」でも、他部門で上手くいっていると噂で聞いたときなどに、一時的にツールに興味を持つことがあります。

そのタイミングを逃さないよう、私たち社内システム部門ではふだんから「Jira、WBSGに関心のある部門には、要望があればいつでも講習会を行います。一対一のマンツーマンでも対応します」と告知しています。

新ツールの学習が最もはかどるのは、結局のところ「興味があるとき」「必要に迫られたとき」です。手を上げた部門に先行して教えていき、まずその部門に成功してもらい、その噂を聞きつけた他部門が興味を持ち、また講習会を申し込んでくる…、この好循環の方が、単なる強制参加の講習会よりも、波及効果の点で優ると考えます。

今後の期待

リックソフトへの今後の期待をお聞かせください。

ヤフー 社内システム部門では、今後とも業務効率化のための様々な施策に取り組んでいき、社内業務の効率化、ひいてはヤフーの顧客価値の増大に取り組んでいく所存です。リックソフトは、そうした取り組みを、すぐれた製品、技術、サポートを通じて後方支援いただくことを希望します。今後ともよろしくお願いします。

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